スタートアップでエンジニア採用を成功させるには?

特にスタートアップ企業では、優秀なエンジニアの確保が事業の成長を左右するといっても過言ではありません。
しかし、急速なIT技術の進歩により、国内のエンジニアは大幅に不足。
実績や資金の少ないスタートアップ企業は、エンジニア採用が大きな課題です。

今回は、スタートアップがエンジニア採用を成功させるための手法や、事業のステップごとに必要なエンジニアについて解説します。

エンジニア採用全般について知りたい方は、「優秀なエンジニア採用のために企業が行うべきこととは?」をお読みください。

スタートアップでエンジニア採用を成功させるには

IT人材が不足しているなか、エンジニア採用は多くの企業で課題になっています。
まして、知名度も安定性も低いスタートアップ企業では、優秀なエンジニアの確保は難しいです。

まずは、スタートアップでエンジニア採用を成功させる方法について知っていきましょう。

働きやすい・魅力的な会社づくり

働きやすさは、採用において大きなポイントです。
エンジニアがぜひ働きたいと思える条件を提示できれば、スタートアップ企業でもエンジニアを集めることができます。

例えば、働く場所や時間を自由に選べるリモートワークやフレックスタイム制
また、当然ですが他社より高い給与を提示できれば、優秀なエンジニアの確保も容易になります。

さらに、優れたマシンやツール、快適なオフィスなど魅力的な職場環境も、転職希望のエンジニアの目を引く要素になります。

カルチャーフィットを重視する

エンジニアの採用にはスキルや年齢といった要素も大切ですが、カルチャーフィットを重視して、会社に馴染みやすい人材を採用することで定着率が高くなります。

カルチャーフィットとは、「企業の文化に無理なくマッチできること」。
エンジニアはニーズが高い職種なので、「この職場には合わない」と感じてしまうと早期離職されてしまうリスクがあります。

選択肢を多くする

働き方の選択肢を多く用意することも、幅広いエンジニアにアプローチするためのポイントです。
正社員採用にこだわりすぎず、アルバイトやインターン、業務委託、フルリモートといった働き方も検討してみましょう。

エンジニアは組織に定着せず、フリーランスとして働きたいと希望する人材も多いです。
会社の事業内容にもよりますが、あえて正規雇用しないことで継続的な人件費がかからず、コストカットに繋がってWin-Winになることもあります。

スカウト・面談を活かす

エンジニア採用では、受け身で応募を待つだけではなく、自発的にスカウトなどで声をかけるのも大切です。
自分から応募するほどの意欲はなくても、「良い会社があれば」というスタンスで転職サイトなどに登録しているエンジニアもいます。
スタートアップ企業は、長引く採用活動やミスマッチによる早期離職に耐える体力がないので、アプローチする対象を絞って精度の高いスカウトメッセージを送りましょう。

面談では、「こちらが選ぶ」という姿勢ではなく、熱意を持って口説くことも大切。
過去の実績を示すのは難しいスタートアップ企業の場合、今後のビジョンや課題を語ってアピールするのが良いでしょう。

スタートアップにおすすめのエンジニア採用方法

それでは、スタートアップにおすすめの具体的なエンジニア採用方法をお伝えしていきます。

リファラル採用

リファラル採用とは、社員の紹介で新たな人材を採用することです。

なぜリファラル採用がスタートアップに向いているかというと、コストがほぼかからず、マッチング度の高い人材と出会える可能性が高いため
知名度の低いスタートアップ企業でも、社員による説明でしっかり事業を理解した人材と面接でき、さらにカルチャーフィットもする可能性が高いです。

メリット・デメリットやポイントなど、リファラル採用について詳しく知りたい方は、「リファラル採用とは?メリット・採用成功のポイントまとめ」をお読みください。

SNS

SNSを利用した採用活動は、同時に会社自体のプロモーションにも繋がります。
エンジニア採用と知名度アップを同時に行いたいスタートアップにぴったりです。

また、無料で使えるツールが多いので、コストもほとんどかかりません。
事業について発信し、それに反応があったエンジニアに声かけを行うことで、意欲や関心の高いエンジニア採用が期待できます。

ヘッドハンティング

ヘッドハンティングとは、ヘッドハンティング会社を利用したり、FacebookなどのSNSでピンポイントに声かけをしたりすることです。
「絶対にこの人にお願いしたい」という人材がいるなら、確実性の高い方法と言えるでしょう。

ただし、ヘッドハンティングしたいほど優秀なエンジニアの場合、採用後の待遇はかなり高水準にしないといけない可能性が高いです。

フリーランスや副業エンジニアに委託

正社員採用にこだわらず、フリーランスや副業エンジニアに委託するのも一つの方法です。
単価は社員採用より高くなりがちですが、案件ごとの単発契約ができるので手軽ですし、もしいまいちな人材に当たってしまったときも、委託を止めるだけなのでリスクが低いです。

また、エンジニアの活用範囲によっては、正規採用するよりもコストが安く済む場合もあります。

イベント利用

エンジニアの転職イベントに出展して、広くアピールするのも一つの方法。
多くの人に自社の事業について知ってもらうことができますし、良さそうな人材にはその場で声をかけてアピールすることも可能です。

転職サイトのスカウトメールでは、無視されて返信がこないことも多いでますが、対面でのオファーだと断りづらいという人も多いです。
とにかくたくさんのエンジニアに出会いたいという場合に、おすすめの採用方法です。

スタートアップに必要なエンジニアとは

最後に、スタートアップ企業にはどんなエンジニアが必要なのか、企業の成長ステップごとに解説します。

創業~成長期

従業員数10人程度の創業期には、とにかく自社のプロダクトを世に出してフィードバックをもらい、自社の事業が世間のニーズに合っているのか確かめることが必要です。
その上、資金にも余裕がないので、なるべく人数を絞って人件費を抑えなければなりません。

そのため、創業期に必要な理想的なエンジニアは、1人でなんでもできる人
フロントエンドからサーバーサイド、インフラまで一通り見ることができ、プロダクトのリリースを最短で実現できる人が求められます。
優秀で信頼できるエンジニア採用のためには、社員のツテを頼るリファラル採用が適しています。

その後、従業員30人程度の成長期には、ユーザーニーズへの早急な対応や、アクセス数の急増に対応するインフラ拡張といった仕事が重要になります。
この時期にはマルチタスクなエンジニアより、ポジションごとに特化したエンジニアの確保も必要になるでしょう。
リファラル採用の継続はもちろん、経験者を中心とした中途採用もおすすめです。

安定~成長期

従業員が30人を超えた安定期には、上場も見据えて組織づくりを行なったり、会社全体でエンジニアの技術レベルを底上げしたりしなければなりません。
専門的な技術者だけではなく、技術者をまとめるマネジメント力のある人材が必要です。
ヘッドハンティングや中途採用で、ポジションに特化した人材を採用するのが良いでしょう。

安定期を超えて成長し続けるには、新規事業の発足や海外展開といった変革も視野に入れなければいけません。
ヘッドハンティングやリファラル採用で優秀な人材を固めていくとともに、会社のブランディングを行なって新卒採用を開始し、若い人材を自社で育てていく仕組みも必要となるでしょう。

まとめ

スタートアップのエンジニア採用は、資金や実績が少ないぶん難しいです。
しかし、採用方法に工夫をすれば、優秀なエンジニアを確保して事業を成長させていくことも可能となります。

スタートアップ初期には、特に一人一人の人材の力が重要となりますので、計画的にエンジニア採用を行なっていきましょう。

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