選考辞退は多くの企業が経験あり!選考辞退を防ぐ7つの対策を紹介

新卒や中途採用に付きものなのが「選考辞退」。
選考辞退をされてしまうと、そこまでのプロセスが無駄になってしまうので、人事担当者としては避けたいところです。

応募者から選考辞退はほとんどの企業が経験しているものですが、その理由は様々です。
今回は、応募者が選考辞退をする理由や、選考辞退を減らすための対策方法について解説していきます。

選考辞退は多くの企業が経験あり!

少し古いデータですが、2018年にエン・ジャパンが中途採用を行なった企業に取ったアンケートでは、「選考辞退があった」と答えた企業は全体の86%でした。
大半の企業が応募者の選考辞退を経験し、そのうち半数の企業が「選考辞退が増えたと感じている」と回答しています。

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また、2019年に同じくエン・ジャパンが実施した調査では、アンケートに回答した1,851社のうち60%の企業が「選考辞退に悩みや課題を感じている」という結果に。
現在、日本はどの業界も人材不足であり、転職者・新卒者にとっては売り手市場です。
そのため、選考辞退の件数は増加傾向にあり、ほとんどの企業が経験し、課題を感じているのです。

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選考辞退が起こるタイミングと理由

それでは、応募者が選考辞退をしやすいタイミングや、その代表的な理由をご紹介していきます。

応募後~書類選考

まず、応募後~書類選考の段階で選考辞退が起き、面接に進めないということがあります。
実際に面接で話したり、会社を訪問したりしたわけではないのに辞退するというのは、応募者側の事情であることも多いです。

また、実際に顔を合わせていないことから、些細な理由でも辞退しやすいという側面もあります。
応募から書類選考までの選考自体には、以下のような理由が考えられます。

・応募後に再考して、希望と異なると判断した
・面接の日程調整がうまくできなかった
・希望に反したスカウトメールだった
・会社の良くない評判や噂を知った
など

応募後、条件や仕事内容が希望と異なると判断したというのは、完全に応募者側の都合です。
企業側の工夫で、こういった理由の選考辞退を無くすことは難しいでしょう。

しかし他の3つの辞退理由は、工夫次第で件数を減らすことが可能です。
例えば、以下のような対策が挙げられます。

・面接の日程は応募者と話し合って決める
・スカウトメールや応募後のお礼メールの内容を見直す
・口コミサイトや掲示板をチェックし、削除要請などをする

面接前~最終面接

面接前~最終面接に起こる選考自体は、会社のことを知った上で「ここに勤めるのは違う」と判断されたケースが多いです。
例として、以下のような理由が挙げられます。

・会社の良くない評判や噂を知った
・他の企業から内定が出た
・会社の雰囲気が合わないと感じた
など

これらの理由に対しては、面接時の対応などで対策が可能です。
例えば、以下のような対応を徹底することで選考辞退の件数を減らすことができます。

・応募者の来社時に、丁寧に対応する
・会社の良い面に加えて悪い面も正直に話し、理解を得る
・選考スケジュールをコンパクトにする
・配属後に一緒に働く社員に会わせ、魅力を感じてもらう
・入社後の不安がないかどうか質問し、フォローする

選考辞退を防ぐ・減らす7つの対策

それでは、選考辞退を防ぐためにはどんな対策が有効なのか、具体的に知っていきましょう。

採用基準を見直す

まず、そもそもの採用基準を見直すのが、根本的な選考辞退の対策になります。
ポテンシャルが高い人材や需要が高い資格を持つ人材は、他の会社でも簡単に仕事に就くことができるため、選考辞退のハードルが低いのです。

用意するポストや仕事内容に不釣り合いなほど優秀な人材を採用しても持て余してしまいますし、選考辞退のリスクも高くなります。
一度、募集するポストに必要なスキルを見直して、採用基準を下げてみると選考辞退を減らせるでしょう。

求人情報・媒体を見直す

求人広告に載せている情報が不足していると、選考中に「思っていた仕事と違う」と辞退されてしまう可能性があります。
また、広告を載せているサイトに登録している層と、求めている人材のイメージに齟齬があると、選考を始めてもなかなかマッチングしないことも。

辞退者が多く、なかなか選考が進まないという場合は、求人広告の内容や掲載する媒体を見直してみるといいでしょう。

スカウトメールをブラッシュアップし、送付先を精査する

スカウトメールは、目についた人材にやみくもに送っても、企業・応募者双方の手間になるだけです。
スカウトメールを利用する場合はよく相手を精査し、「これぞ」と思った人材にのみ送るようにしましょう。

また、自社をアピールする文章や、応募者のどんなところに魅力を感じたのかなどを盛り込むと、熱意が伝わり返信が来る可能性が高くなります。

連絡方法を見直し、早め・まめに連絡を取る

選考中の連絡方法を見直すのも一つの方法です。
例えば、メールはチェックや返信に時間がかかったり、タイミングによっては電話を取れなかったりするため、LINEなど手軽な連絡方法を取り入れてみることが考えられます。

また、選考フローが長くなるほど、人材を他社に取られたり、応募者の気持ちが動いてしまったりといったリスクが高くなります。
連絡は迅速に取ることを心がけ、面接結果のお知らせや質問への回答はできるだけ当日にできるようにしましょう。

条件提示についても、早く具体的に連絡を入れるのが選考辞退を防ぐポイントです。

面接方法と日程は複数提示

面接方法や日程に柔軟に対応することも、選考辞退を減らす方法の一つ。
「面接日程が合わない」という理由だけで辞退してしまう応募者もいるので、調整方法を考えることで間口を広げることができます。
例えば、面接日程は複数提示して応募者に選択してもらうなどが考えられます。

また、面接方法も直接来社してもらうだけではありません。
Web面接を取り入れて、時間がなかったり遠方に住んでいたりする応募者とも面談できるようにしましょう。
これは、特に外国人を採用する場合では、選考時点では日本にいないこともあるので有効な施策です。

マナーを守り、誠実に対応する

応募者に対しマナーを守って誠実に対応するのは、選考辞退の対策以前に人として大切なことです。
求人担当者だけの感じがよくてもあまり意味がないので、会社の受付や面接官、社内ですれ違う社員などにも対応を徹底してもらいましょう。

また、応募者から質問があった場合には、迅速かつ丁寧に回答するのも大切です。
応募者が外国人の場合は、丁寧な言葉を使うだけではなく、理解しやすいよう易しい言葉でゆっくり話すと安心してもらえます。

面接では会社をよく見てもらう

面接で会社をよく見てもらうと、悪い評判や噂に惑わされて選考辞退されてしまうことが無くなります。
良い面だけをアピールしても「何か裏があるのでは…」と思われてしまうので、ネガティブな面も隠さないのが大切。
加えて、既存社員がどのように折り合いをつけて働いているかも紹介するとフォローができるでしょう。

また、社内見学や現役社員と話せる場を設けるなど、「人」に魅力を感じてもらうことで入社意欲を高めることができます。
外国人人材を採用するなら、既存の外国人社員と会ってもらうと、自分が働く時のイメージを持ってもらいやすくなり尚良いでしょう。

【大見出し】まとめ

選考辞退を減らすためには、まずはその理由を知って対策を考えることが大切です。
辞退理由は応募者側の都合だけではなく、連絡方法や面接時の対応で会社のイメージが下がってしまったということもありえます。
ちょっとした工夫で選考辞退を減らせる可能性がありますので、できることから取り組んで対策していきましょう。

応募者が外国人の場合は、Web面接を導入する、ゆっくりと分かりやすい言葉で話す、既存の外国人社員と会ってもらう、などが特に有効です。

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