「地方創生」を掲げるIT企業・㈱アスクリード。外国人スタッフがもたらした多様な価値観が事業に与えた好循環とは

虎ノ門ヒルズが2014年に開業し、にわかに活気づいている虎ノ門エリア。2020年の東京オリンピックを契機に国際ビジネス街を目指し、かつてのビジネス街としてだけの趣から脱皮を図っているのだとか。そんな虎ノ門にオフィスを構え、「地方創生」を目指す新進企業、株式会社アスクリードさんが進める即戦力としての外国人採用について、お話をうかがってきました。(画像は㈱アスクリード 執行役員 エンジニア 髙瀬 俊明さん)

採用経緯は、「欲しいタイミングに欲しいスキル」を追求した結果だった

 

そのため当社では、 「スピーディーなサイト構築を適える人材のニーズ」 が絶えず発生しています。ベンチャーということもあり、事業展開も意思決定も非常に早いので、欲しいと思ったときに適切なスキルのある人材をどんどんアサインすることが、事業成長に直結するんです。そうしたときに、幅広く求人を行っていたのですが縁あって3名の外国人エンジニアを採用しました。国籍はそれぞれ、ロシア、ベトナム、フランスとさまざま。もともとこのスピーディーな採用という点がニーズではあったのですが、当社にとって初めてとなる外国人の採用で、思いがけずプラスに働いたことがありました。それは多様な価値観を社に持ち込むことができたということ。

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地方を見るときに欠かせないのが、さまざまな価値観です。その土地ごとにあるオリジナルな視点が魅力であり、同時にひとくくりにできない多様性を解釈するにはこうした視点が欠かせません。私たちが採用時に重視したのは、何よりもスキルであり、日本語能力の高さにはさほどこだわりませんでした。だから彼らは流ちょうな日本語ではないのですがまったく問題ありませんね。エンジニアとして充分即戦力で活躍してくれていますよ。就職・転職業界って決まった時期があったり、一般的な高スペックの人材をみんなで取り合ったりしますよね。そんなときに即戦力となる外国人を時期問わず採用できる仕組みは、私たちにはとてもマッチしていました。

「住みたい場所」 と「やりたい仕事」 がマッチした働き方が世界標準ということ

彼らがジョインした際、迎え入れる社員には当初若干不安もあったんです。意志の疎通がちゃんとできるのか、とか。でもまったく杞憂でしたね(笑)。むしろみんなハッピーになった。彼らの存在が良い刺激ともなり、「言語の壁ってたいしたことないんだな」 と、今では思っています。そうしてすっかり仲間となった彼ら外国人スタッフですが、次の段階として今後、私たちの会社で臨めるステップアップについても考えていきたいと思っているところです。たとえば現在は ≪スキル・ファースト≫ でOKですが、能動的に企画出しもしていけるような、よりクリエイティブな面での参画ができる体制づくりをしたいと思っています。より深いレベルでのディスカッションをできるよう、彼らだけではなく、私たちの側も英語を習得し相互で語学研修などしています。

とはいえ、多様な人材を統率していくのは大変なこと。スピーディーに事業を進める私たちの環境下では手が回らないこともこれから出てくるんじゃないかと想定しています。もちろんミーティングなどで状況の共有はしていますが、業務上のコミュニケーションでは発見できないようなデリケートな問題とか。それなので私たちが採用面でのパートナーに望むことは、外国人スタッフへのキメの細かい継続的なフォローアップです。日本での生活周辺事情とか、就業後の現実的な問題の解決などは安心して任せています。やはり日ごろから外国人の就業や生活サポートに長けているので、私たちは存分に事業に専念することができます。

 

今活躍しているフランス人のジュリアンは、もともとアニメなどを通して日本文化に興味があり、かつて旅行で日本に来たことがあったそうです。大学を卒業後はコンピュータ関連の仕事でスキルを磨きその後、日本への想いを忘れることができず、ワーキング・ホリデイで日本にやってきました。彼は結果として 「住みたい場所」 と 「やりたい仕事」が幸運にもマッチしましたが、多くはまだ、自分が今生活している国で働くことを当たり前としています。彼ジュリアンたちのような存在は私たちに、この広く自由な選択肢を教えてくれました。「住みたい場所でやりたい仕事」 をすることが、今の時代は世界標準なんですから。

 

採用担当者から、「日本で働く」を目指す外国人へ贈る言葉

 

最後に髙瀬さんより、日本で就業を目指す外国人の方々へメッセージをいただきました。

「自分固有のスキルを武器にして自由に活躍してほしい!遠慮なんか不要ですよ」 とのことなので日本語能力にまだ自信がなくても、確かな貢献ができればチャレンジの扉は開かれています。もう一つ、高瀬さんにいただいたアドバイスは、「会社のビジョンに共感できることは大切です。意志疎通がスムーズでないからこそ、根底にある思いが共通していることで多くは乗り越えることができますからね」。最後に、「母国でないことで不安も多いと思います。でも自分自身が何をやりたいか?何ができるのか。このことを存分に主張して自分の魅力をセールスしてほしいですね」 。

 

外国人スタッフの運んできた多様な価値観が、会社にいい刺激を与え、会社の成長に好循環を生んでいる様子が伝わってきます。これからの同社の発信するサービスに期待が高まります。

 

【会社情報】
株式会社アスクリード
東京都港区虎ノ門2丁目7番16号
エグゼクティブタワー虎ノ門505号
http://ascreed.jp/
執行役員・エンジニア
髙瀬 俊明

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