昨年何かとテレビやニュースで目にすることが多くなった
【外国人労働者】についてです。
外国人が日本に滞在するためのビザは大きく分けて4つあります。
観光ビザ、留学ビザ、就業ビザ、永住ビザ
この中で働くことのできるビザは留学ビザ、就業ビザ、永住ビザになります。
就業ビザに関してはこちらをご覧ください。
今回特に何が問題になっているかというと
【留学ビザ】【実習生ビザ】を持っている方の扱いに関してです。
まずは昨年11月の末に発覚し、話題になりました
有名ラーメン店「一蘭」です。
有名ラーメン店「一蘭」を捜索 不法滞在か
ベトナム国籍の女性が職務質問によって、不法労働が発覚しました。こちらの方は留学ビザで滞在しており、今年の3月にビザが切れていました。それにも関わらず、不法滞在という形で日本国内に滞在し、アルバイトをしていたということです。
日本に滞在している外国人は基本的に「在留カード」というものを持っています。こちらにどのような滞在ビザなのか、いつまで日本に滞在できるのか、いつ更新しなければならないのかが全て記載されています。
在留カードは日本国政府から発行されているものですので、基本的には信用できます。しかし、噂によるとこの在留カードの偽装を行っている団体があるようです。おそらくそのような団体が発行した在留カードを所持しており、一蘭側も気づかなかったという背景があったかもしれません。
外国人の方を雇用する際は、十分に注意が必要です。また留学生が持っている留学ビザはもともと働くことができないビザになります。「資格外活動許可」を申請することでアルバイトをすることができます。こちらの申請を行うと一週間のうち、28時間まで働くことができます。留学生なので、学生の扱いになります。
したがって彼らの日本に滞在する目的は学校に通い、日本語を勉強することということになります。そのため、働くことのできる時間が決まっています。きちんと資格外活動許可を申請しているか、また滞在できる期間はいつまでなのかを在留カードを確認しましょう。
非正規雇用のビザですと上記のアルバイトをするための留学ビザともうひとつあります。それが技能実習生ビザです。こちらもつい先日ネットやSNSなどで話題になりました。
テレビ放映により「セシルマクビー」大炎上
大炎上した「セシルマクビー」運営会社が外国人実習生問題で声明 「不適切な人権労働環境のもと製造されていたとすれば、誠に遺憾」
大手洋服メーカー「セシルマクビー」が下請けを依頼している企業が外国人実習生を違法な形で雇用していたということが問題になりました。「ガイアの夜明け」で放送された内容によると最低賃金をはるかに下回る時給400円で1日15時間近く働かせ、さらに休みも与えていなかったそうです。
それだけでなく、技能実習生が雇用主に未払い分を請求しようとすると「倒産している」という状況で支払いができないことがあったそうです。低賃金で働かせ、払うつもりもなく、計画的に倒産する。これが当たり前に行われているようです。
そもそも「技能実習生」とはなにか。
外国人技能実習制度とは日本である一定期間(概ね3年)、技能を学び、祖国に帰国した際に日本で習得した技能を生かして貢献するという目的のために作られたビザになります。そのため、名目上は日本の国際社会貢献になります。
しかし、実情としては人が足りない職種や企業に低賃金で労働させる、低賃金のため外国の方が辞めてしまい、不法滞在の温床になっているという有様です。
さらにこのビザを使って日本に来る方はほとんどの場合、日本語を話すことが出来ません。
また現在、技能実習の職業にコンビニ業界が名乗りをあげています。そして先日、ローソンの社長がインタビューを受け、こちらもネットで炎上するという自体になりました。
ローソン社長 外国人技能実習生の必要性を訴える
日本の少子高齢化に伴い、労働人口が明らかに減り、人手が足りていません。その中でなんとか労働力を確保しようとした結果、外国人を扱き使うという残忍な選択をしているという惨状です。
近年日本に多く留学していたベトナム人留学生の増加率が下がったなんていうニュースもあります。もはや東南アジア諸国から見ても、先進国日本ではなくなりつつあります。外国籍の方に頼らない限りは日本の未来はないでしょう。待遇をきちんと揃えるという当たり前のことから始め、歩み寄りをしなければなりません。
今後ますます初めて外国籍の方を採用する企業も増えていくことでしょう。