株式会社Proud Partners代表鈴木氏インタビュー、外国人を定着させたら、次の展開につながる!

外国人を定着化させるには、「役割」を明確にすること

株式会社Proud Partners(プラウドパートナーズ)は、特定技能の登録支援機関です。

代表の鈴木竜二氏は、「1人の外国人を雇用すれば、組織になり、教育制度が構築でき、次の展開ができる」と言います。外国人を定着させるコツや受け入れ企業の心構えなどを伺いました。

入社後のサポートまで二人三脚

貴社の事業内容を教えてください

当社は、特定技能外国人の紹介、及び雇用後のサポートを行う登録支援機関です。

外食、介護、製造。この3つの分野が中心です。クライアントの企業規模は、数百名規模が3割、残りの7割は中小企業です。中でも従業員数30名以下の小規模企業が多いです。北海道から沖縄まで全国対応していますが、やはり多いのは関東圏と愛知県です。

愛知県が多い理由は?

製造も建設も多いですし、外国人に対してリテラシー(ある分野に関する知識やそれを活用する能力)が高い地域が、愛知県なのかなと感じています。

競合他社と比べ、貴社の強みは?

1つ目に、圧倒的な実績です。その実績に基づいた、豊富なノウハウが社内にあります。
例えば、特定技能における新規獲得支援者数は、4月末の時点で支援者と入社準備中、それから入国待機者の合計が1,800名ほど。登録支援機関を単体でやっている企業としては、守備範囲が他社と比べて広いと思っています。

2つ目は、人材を多く確保できます。
人材選考では、その業種の知識ある担当者が事前面談を行いますので、基準を少し高めに設定しています。例えば、外食であれば、外食事業の経験者が事前面談をしています。

3つ目は、入社後のサポートまで手厚くしている点。
入社後のフォローアップ、具体的にはクライアント企業の中で、その人材をどう管理し、成長を見届けられるのかという点まで、二人三脚でサポートしています。

日本人が定着しない企業では、外国人も定着しない

人材を紹介したことで、印象に残っているエピソードはありますか?

当社が外国人の人材を紹介すれば、人手がいない課題が解決されるのですから、当社のクライアントが喜ぶのはある意味当然のことです。当社でよく耳にするのは紹介された側、つまり、外国人が喜ぶエピソードですね。

例えば、これはフィリピン出身のある女性の話です。
大手コーヒーチェーン店のスーパーバイザーとして、10年の経験があった。個人的に日本が好きで、独学で日本語を学んでいたほど。その語学力は相当なものでした。しかし、それまで日本に行くチャンスはなかった。そんなとき、特定技能という制度を知り、チャレンジしたのです。

結果的に、六本木の某有名ステーキハウスを紹介し、無事、就職できました。日本での月収は、24万円ほど。フィリピンでスーパーバイザーをしていた時は月収3万6千円だったと言いますから、収入面では、7〜8倍になったわけです。ただ彼女は、純粋に日本に行くきっかけを喜びました。日本に行く夢を叶えたのですから。後日、「人生大きく変わりました。ありがとうございます」と言われたのが、とても嬉しかったですね。

彼女はお金も稼ぎたかったけれど、日本に来たいという目的まで達成できた。しかも、今までやってきたキャリアを活かして日本で就職でき、企業側も人手不足という課題を解決できた。当社も含めて、Win-Win-Winの成功例だと思っています。

特定技能雇用を活かすには、どうするべきとお考えですか?
特定技能といえども、強制労働を強いることはできません。ですから、企業の管理体制と教育体制が大事だと考えていて、要は彼らがパフォーマンスを発揮するも否かも、やはり企業側の方の努力が大事だと思っています。

これは、日本人に置き換えて考えれば、容易に想像できることです。しかし、日本人の定着率が悪い企業は、外国人の定着率も同様に悪いケースがほとんどです。つまり、採用だけで終わっている。一時的な人材不足は解消されるでしょうが、本当の意味での定着はしません。私どもとしては、入社後のフォローアップが特定技能雇用においても重要だと思い、積極的に取り組んでいます。

具体的に、クライアントに対してどのようなサポートを?

受け入れ企業に対して、入社前セミナーを行っています。
そこの中に盛り込んでいるの、が働き方とは?みたいなセオリー的なところからやはり教育を経営者・管理者にまず1回しています。

よくあるのが、就職をしました。でも辞めた。続かなかった。その辞める原因の多くは、「自分の【役割】を理解せず、働かせている」からなのです。

例えば、ファミレスで働きました。その時にあなたの役割・守備範囲は、<配膳・サービス>です。このサービスをスムーズにやることによって、お客さま満足度が上がります。お客さま満足度が上がるから、またそれが売り上げにつながっていく、というサイクルで動いていく。そして、<配膳・サービス>がうまくできるようになったら、次は<教育係>を任せるよと言う流れで、どんどん仕事が増えていく。

ところが、自分の【役割】を理解しないまま働いていると、モチベーションが右肩下がりになる。自分の【役割】がわからないから、ちょっとでも嫌なことがあると踏ん張れない。だから嫌になる。続かない。辞めてしまうのです。企業としても、一時的な人材不足の解消にはなるけれど、続かないからコストだけかかってしまいます。

短期間で辞めるから、採用コストが増えていく?

そのとおりです。例えば、飲食店に多い傾向ですが、「やりながら教える」というのには、限度があるのです。

「今すぐ人が欲しい!」というのはわかりますが、「やりながら教える」と【役割】がわからず、現場に入る。結局、混乱が起きて辞めてしまう。人材は足りていないから、また新しい人材を採用する。採用コストが出て、教育コストもまた掛かる。それでまた辞めて、コストだけが増えて人は定着しない。負のサイクル陥ってしまいます。

ですから、例えば2週間なら2週間、みっちり教育をしてから現場に配属するという、この2週間に投資できるかというのがとても大事だと考えます。そのあたりの重要さを入社前セミナーでお伝えし、ご理解いただいています。

「わかっているけど、そんな余裕はない」という企業はいませんか?

小規模の、たとえば飲食店を経営している個人事業主の方には、その傾向があるかもしれません。ただ、考え方としては理解してくださいますので、研修期間は取り入れてください、とお伝えします。その研修期間が2週間なのか、1日なのかは、それはもう企業側の体力や判断だと思っています。ただ、「人手不足だから、人を補充すればいい」というほど、単純なことではないというのは理解していただくようにお話しています。

当社としては、1人の外国人を雇用するのをきっかけに、組織になり教育制度ができ、次の展開につながる「会社が変わるお手伝い」をしていると思って、取り組んでいます。

特定技能を介した海外進出の経営コンサルティングを展開も視野

今後の展望をお聞かせください

文化の違った外国人を迎え入れると、新しい気づきと学びがあります。その過程では、予想できないような様々な問題が起こります。それを日々、修正しながら、教育体制を構築していく。その流れを二人三脚でサポートするのが当社の役割だと思っています。

外国人を迎え入れたことで、その会社は組織になる。教育体制もできる。教育体制ができると、次の展開ができます。例えば、1店舗が2店舗になる。人が必要になる。当社に依頼が来る、紹介する。特定技能の人材を迎え入れる。当社から人材は確保できるわけですから、教育体制と管理体制さえあれば、展開はいくらでもできるわけです。

しかし、特定技能は5年間です。その5年間で「おつかれ、ありがとう」ではもったいない。そう考えると、自社のサービスなり技術を身に着けた外国人の帰国に合わせて海外展開もできます。その時にも、当社が二人三脚でお手伝いしますというのが、当社が目指す次の展開です。

最後に、外国人雇用を検討している経営者にアドバイスを
まず、「外国人だから。日本人だから。というのはほぼ無い」という点です。
同じ人間ですから同じように扱わなくてはいけない、まず、そこの概念を捨てなくてはいけないということです。

もう一つは受け入れるまでが大事なのではなくて、受け入れた後が非常に大事ですよということ。役割を明確にすること。教育を施すこと。簡単なものでいいので、成長を評価できる基準を構築すること。人材は当社からご紹介させていただくので、ぜひその後の取り組みを一緒に考えていきたいと思っています。

日本は少子高齢化で人口も減ります。コロナもあり、より進化が求められる時代だと思います。労働力としての外国人の人材は、今後必要不可欠です。需要が伸びるのが明らかなので、今から準備をしていた企業しかこの先勝ち残れないと思います。これはもう断言できます。

お客様も進化しています。消費者が賢くなっています。
広告宣伝ではなくて、コンテンツで人を引き寄せていく必要があると思うのです。そうなったときやはり、人材の育成というところがより重要になってくると思います。

特定技能外国人雇用・紹介のお問い合わせはこちら

https://proudcorp.com/

 

 

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