日本学生支援機構が発表した、2015年5月時点における日本に留学している外国人は20万8379人で、前年5月比で13%増加しています。
なお、在留資格が変更されたことで、11年5月以降からは日本語教育機関に在籍する留学生も数にカウントすることになったこともあっての、大台突破のようです。(出典:日本学生支援機構)
専門スキルを望む学生が増加傾向、アジア地域は9割越えの来日
内訳をみると、もっとも増加したのは専門課程を学ぶ専門学校生で、9,427人増加、前年比32.3%増を示し、次いで日本語教育機関が11,347人増加、前年比25.2%増となっています。
一方、短期大学はわずかながら唯一減少となりました。明確に身に着けたいスキルがあっての留学傾向と言えそうです。
また、出身国別構成比で見ると、アジア地域からの学生が92%を超えて圧倒的。欧州・北米地域からの留学生が4.9%となっています。
なかでも断トツで最多なのが中国からの留学生で、9万人を超えていますが、昨今その傾向も頭打ちともみられています。一方、増加傾向にあるのがネパールとベトナム。
ネパールは国別で見ると韓国を抜いて3位となり、ベトナムは14年5月から5割近い3万8千人超となっています。
背景には現地での就職難がある。大学を卒業しても働き口が見つからないため、海外に活路を求めるわけだ。日系企業の進出が相次ぐベトナムでは就職に有利な日本語学習熱が高まっている。(出典:日本経済新聞)
こうした状況もあり、日本に留学し、そのまま愛着を持った地で就職や起業を考える学生も少なくなく、日本の新たな産業や地方創成の担い手を見据え、法整備や環境整備が重要となってくるでしょう。
■画像ともに出典、参考:日本学生支援機構