海女さんの存在を若い世代にも大きく知らしめることとなったのは、やはり2013年に放送されたNHK朝のテレビ小説『あまちゃん』の影響は大きいことでしょう。この度、優れたサービス提供事業者を表彰する初めての表彰制度「日本サービス大賞」の地方創生大臣賞に、鳥羽市相差町の海女小屋体験施設「はちまんかまど」の運営会社「兵吉屋」が選ばれました。気になる「はちまんかまど」のサービス内容とは?(画像出典:はちまんかまどEnglish page)
この記事の目次
獲れたて新鮮な海の幸に舌つづみを打ちながら、海女さん自ら聞かせてくれる物語を堪能
海女の話を聞く Tea time(50分/4名以上@2000円×人数)
海女小屋でベテラン海女が語る、素潜り漁や生活の様子を聞きながら貝などのおやつでお茶をいただきます。
海女小屋料理体験(1時間15分/4名以上@3500円×人数)
海女小屋のカマドを囲み海女達の話しを聞きながら、手焼きによる新鮮な魚介類をいただきます。活きサザエ3個、桧扇貝2個、大アサリ3個を炭火焼にして提供。鯛の刺身、ひじきの煮物小皿、伊勢エビ汁、ごはんがついて充実のメニューです。(出典:はちまんかまど)
などのサービスコースがありました。鳥羽市の海女は主に春先から9月ごろまでが海女漁のシーズンで、一日に2時間ほど潜ってサザエやアワビなどを獲っているそう。市ではテレビで人気となる以前から、この伝統的な海女文化を広めていくための取り組みを推進、「海女サミット」を開催して海女同士の交流を深めたり、地域活性化の一助にしようとしてきました。
地域性豊かな伝統文化の継承と発展を、外国人によって再認識させてもらっている側面
はちまんかまどは昨年1年間で1万5000人が利用し、うち4分の1は外国人だったとのことで、地域の大切な伝統文化をこうしたサービス形式でPRしていった効果があったと実証された受賞となりました。外国人が来日するということは、自国になり日本独自の文化や歴史に魅せられているという側面があります。日本はさまざまな国の文化を許容し、独自の発展を遂げてきたことで日本オリジナルの成長をしてきた国。外国人によって気づかされる、普段見落としがちな伝統や慣習に、改めて注目し大切にしていきたいところです。