こんにちはシロフネ編集部です。
今回は外国人正社員採用手法の中でも最近急激に増えつつある、海外から直接外国人を採用する際のメリットとデメリットについて書いてみたいと思います。
この記事の目次
■外国人を海外から直接採用する際のメリット・デメリット
■増加する背景、2つのケース
CASE.1
日本の優秀層のみではなく、海外まで広げて世界中の優秀層の獲得を目指して海外現地にて直接採用活動を行うケース※新卒採用が多い
(例:メルカリ、楽天、ソフトバンク、ヤフー等)
日本だと限られた人材にはなりますが海外までひろげることでより多くの母集団を獲得、採用に繋げることが可能です。
傾向としてはある程度の資本力のある大手企業か、メガベンチャー系企業が多く行っています。
CASE.2
ビジネスモデルが人員の数によって業績拡大のインパクトを受けてしまう業界(宿泊施設・接客業・派遣関連等)が日本国内で日本人の大量採用が難しくなっており、海外から日本語のできる人材を大量採用するケースも増えてきております。
■外国人材増加グラフ
※ 厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」に基づく集計(各年10月末現在の統計)
今回のテーマの場合、海外現地からの”外国人正社員”の採用となりますので下図のピンク色部分、専門技術的分野の在留資格の範囲となります。
こちらの在留資格範囲でみると2012年〜2017年の5年間で11.4万人の増加となっており、政府が定める外国人労働者とされる定義の19%が今回の対象となります。
一様に外国人労働者といえども、在留資格別で比較してみるとまた違った見え方になってくるかと思います。本題とはずれてしまいましたが、では海外から日本へ直接外国人材を採用する場合はどうすれば良いのでしょうか?
■外国人材海外から直接採用する場合の方法
1.現地人材エージェントへ依頼する
2.現地大学(キャリアセンター等)と直接やり取りする
3.現地採用イベントへ出展する
4.日本で海外現地採用サービスを提供している会社へ依頼する
1.現地人材エージェントへ依頼する
こちらは人事担当部署及び担当者が現地側の人材エージェントへ依頼することになります。言語の壁や海外の人材エージェントとのやりとりの経験がある企業であればスムーズにすすめることができます。一方で現地との商習慣が日本と違う場合も多くトラブルになる可能性もあるため、日系エージェントか日系企業との取引の多いエージェントを選ぶことをおすすめします。
2.現地大学(キャリアセンター等)と直接やり取りする
人気の高い工科系大学や学部だと企業規模や企業ブランドによっては取り合ってくれない場合もあります(大学は有名な企業への就職者を排出することで大学のブランド向上をしていきたい)ので中小ベンチャー企業の場合は労力がかかってしまう可能性が高いです。(新興国の場合、大学によっては賄賂を要求される場合もあります)反対にブランド力のある大手企業やメガベンチャーの場合は比較的コンタクトはしやすい傾向にあります。
3.現地採用イベントへ出展する
現地での採用イベントは、現地政府が開催するものから、エージェントが開催するケース、大学開催等いくつかパターンがあり、それぞれ参加費や、参加基準等もあるため対象となる国での採用イベントに常時アンテナを張っておく必要があります。
4.日本で海外現地採用サービスを提供している会社へ依頼する
1~3ともある程度人事工数がかかってしまう為、中々工数を掛けられないもしくは上記が未経験という企業の場合もあるかと思います。その場合は日本から海外現地人材採用サービスを提供するエージェントも最近では増えてきているので、海外現地からの採用が初めての場合等はその様なサービスを利用されるのも良いかもしれません。
■海外現地からの人材採用のメリット
1.若いポテンシャル人材を採用できる
2.複数〜大量採用が可能
海外現地から人材を採用するメリットとしては、日本で争奪戦になっている様な優秀若手人材層を複数〜大量に採用可能ということが一番大きいです。採用職種や業界によっては採用国を選択(例:エンジニア/インド、ベトナム等、接客関連/中国、台湾、韓国等)する必要はありますが、一度各国の傾向さえ学んでしまえば将来的な採用戦略にも幅をもたせることができます。
■海外現地からの人材採用のデメリット
1.内定〜入社までの期間が長い(最短3ヶ月程度〜)
2.日本での生活のフォローが必要
若くて優秀な海外人材を採用するメリットがある一方で、ビザ手続き等人事の工数がかかってしまうデメリットもあります。海外現地からの採用の場合、ほとんどが日本で生活や、仕事自体が初めての方が多く、彼らが日本の生活と業務に馴染むまでに会社全体でフォローをしていく体制と整える必要があります。企業によっては日本側での寮やシェアハウスを用意していることも少なくありません。
■最後に
最後までお読み頂きありがとうございます。
日本人の採用とはまた違う外国人材の採用。労働人口が減少していくなか、これまでの採用手法とは違う方法や人材活用ノウハウを求められる時代になってきています。
外国人材を採用する上でも日本国内のみではなく海外現地から採用するパターンもあり、今回はそのメリット・デメリットについてお話させて頂きました。
少しでも皆様の参考になれば幸いです。