紹介サービスやエージェントといえば、以前は派遣や中途採用の時に利用するものというイメージでした。
しかし近年は、新卒の学生と企業をマッチングする、新卒紹介エージェントの利用が広まってきています。
新卒紹介エージェントを利用することで、新卒採用の工数を削って効率的にノルマ達成が可能です。
今回は、新卒紹介エージェントの概要や、利用するメリット、おすすめのエージェント5社についてご紹介します。
この記事の目次
新卒紹介エージェントとは
新卒紹介エージェントとは、その名の通り、新卒で就職活動をしている人材を企業に紹介する仲介業者です。
自社のペルソナにあった新卒人材を的確に紹介してもらえるため、新卒採用活動の時間とコストを節約できることが主なメリットとなっています。
利用する学生の傾向
新卒紹介エージェントを利用する学生は、情報収集に積極的な学生が多いです。
一般的には、就職活動の時にはマイナビやリクルートといった採用サイトで情報収集を行いますが、自分一人だと収集できる情報量には限りがあります。
また、つい大手企業やイメージの良い業種にばかり目がいってしまい、本当に自分に合った優良求人を見つけられないことも。
あるいは、一般的な就職活動の方法だとなかなか実らず、焦りを感じて新卒紹介エージェントに登録する学生もいます。
総じて、新卒紹介エージェントを利用するのは、就職意欲の高い熱心な学生と言えるでしょう。
新卒エージェントでの採用の流れ
新卒紹介エージェントを利用する場合、企業側から見た流れは以下のようになります。
- 新卒紹介エージェントに登録(無料)
- 雇用条件・欲しい人材像などを伝える
- エージェントから新卒人材の紹介
- 審査
- 採用(成功報酬発生)
新卒紹介エージェントは、登録・募集は無料の成功報酬制が多くなっています。
エージェントの担当者から自社にマッチしそうな人材を紹介してもらった後の選考フローは、通常の新卒採用と同じです。
採用に至らなければ、2.〜4.を繰り返すことになります。
新卒紹介エージェントのメリットと注意点
それでは、新卒紹介エージェントを利用するメリットと、注意点についてご紹介します。
新卒エージェントを利用するメリット
新卒エージェントを利用する主なメリットは、以下の4つです。
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- コストリスクがない
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- 企業の知名度に左右されにくい
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- 職種ごとの採用も可能
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- 急な人員不足にも対応
コストリスクがない
求人サイトや自社サイトを使った募集だと、求人に対して応募が来ないリスクがあります。
それでも、広告掲載料やコンテンツ作成料は発生するので、コストをかけたのに採用できないということが起こりうるのです。
一方、新卒紹介エージェントは、ほとんどの会社が成功報酬制。
採用に繋がらなければ料金も発生しないので、コスト面でのリスクが無いことが第一のメリットです。
企業の知名度に左右されにくい
求人サイトへの広告掲載だと、どうしても学生の関心は大手企業に集まりがちです。
中小企業では、大企業に入れなかった学生の応募を秋冬の時期まで待たなければいけないということもあります。
新卒紹介エージェントを利用すれば、自社にマッチしそうな学生にピンポイントでアピールすることが可能。
知名度の低い企業でも、学生の興味をひいて面接に繋げられる可能性が高いのです。
職種ごとの採用も可能
新卒紹介エージェントを利用すると「文系職」「理系職」というように職種をカテゴライズして募集することもできます。
また、中には「エンジニアに強い」「留学生に強い」といった特色がある業者も。
そうすることで、広く募集をかけるよりもマッチング度が高くなり、内定辞退や入社後の早期離職を防ぐことに繋がるのです。
急な人員不足にも対応
入社が4月と決まっている新卒採用では、急な内定辞退などが原因となり短い納期で人材を補填しなければいけないこともあります。
広く募集をかける方法だと、再度説明会を開いたり、求人の告知を行ったりとまず募集に時間がかかり、さらに審査でふるいをかけるのにも時間がかかります。
ピンポイントで人材を紹介してもらえるエージェントであれば、急な人材不足にも対応しやすく、ノルマ未達を防ぐことができるのです。
新卒エージェント利用の注意点
新卒エージェントを利用すると、当然ですが料金がかかります。
新卒採用の成功報酬は、1人あたり50〜100万円程度が相場です。
そのため、大規模な募集を全て新卒エージェントに依頼すると、求人サイトを利用するより莫大なコストがかかってしまいます。
また、人材を紹介してもらうことで手間とコストを削れるのはメリットですが、逆に言うと社内に母集団形成や初期選考のノウハウが残らないということです。
募集を集めるノウハウがないと、毎年継続的にエージェント利用のコストが発生することになります。
新卒紹介エージェントを選ぶポイント
新卒紹介エージェントには、業者ごとに強みや特徴があります。
どんな点を意識して新卒紹介エージェントを選べばいいか、ポイントをお伝えします。
総合型と特化型
まず、新卒紹介エージェントは、大まかに「総合型」と「特化型」の2種類に分けることができます。
総合型とは、総合職を中心に様々な業種に対応した手広いエージェント。
特化型とは、「高学歴」「クリエイター」「体育会」など、登録人材に一定の縛りを設けているエージェントです。
自社が募集したい業種や、採用したい人材に合わせて、まずはタイプを選択しましょう。
学生登録数・紹介実績
せっかくエージェントに紹介を依頼しても、紹介できる人材の母数が少ないと期待する結果が得られません。
学生登録数と紹介実績の数は、非常に重要です。
とはいえ、登録数だけが多くてもマッチングしないということもあるので、同業界・同業種の利用率や評判が高いエージェントがおすすめです。
サポートの手厚さ
新卒採用に限りませんが、エージェントを利用する際には担当者との相性やサポートの手厚さが重要です。
面談や経過報告などを通して、企業側とエージェント側の担当者同士の連携をしっかり取ることで、マッチング度の高い採用が可能になります。
送客サービスの有無
送客サービスとは、企業が実施する説明会や選考に、ターゲットになりそうな学生を動員してくれるサービスのことです。
大規模な採用を行う場合には、送客サービスのあるエージェントがおすすめです。
マッチングイベント実施やSNS発信
エージェントによっては、セミナーや食事会形式で、企業と学生のマッチングイベントを実施していることもできます。
実際に学生に会って自社の魅力を知ってもらう機会になるので、学生に直接アピールしたい場合はイベント開催に強いエージェントがおすすめです。
また、SNSでの発信も、若者に企業の存在を知ってもらえるきっかけになります。
新卒紹介エージェント
最後に、おすすめの新卒紹介エージェントと、その特徴についてお伝えします。
①DODA新卒紹介サービス
参照:https://www.benesse-i-career.co.jp/company/service/feature.html
DODA新卒紹介サービスは、約3,000社の導入実績があるエージェントです。
教育の「ベネッセ」と就職支援の「パーソルキャリア(旧 インテリジェンス)」の2社のノウハウを結集したマッチングがDODA新卒紹介サービスの魅力。
最短2週間でのスピード採用が可能なので、納期まで時間がない場合にも適しています。
②Jobspring
Jobspringは、「AIマッチング」を導入していることが大きな特徴。
適性検査を元にした診断で、学生の適性を見極めることにより、マッチング度の高い紹介を可能にしています。
早期離職率が0.01%という信頼性の高さも、Jobspringの魅力です。
③キャリタス就活エージェント
参照:https://agent.career-tasu.jp
キャリタス就活エージェントは、2000年から運営している新卒紹介エージェントの草分け的な存在です。
内定承諾者に対してのビジネスマナー研修、オリエンテーションを実施していて、入社後の研修プロセスを省略できるのがポイント。
また、人材をまずは派遣社員として受け入れ、その後正社員への登用を検討できる「紹介予定派遣」サービスも提供しています。
④就職エージェントneo
就職エージェントneoは、学生登録数・紹介実績が業界トップクラスのエージェント。
約10,000社の導入実績があり、登録している学生もジャンルを問わず幅広いです。
とにかく大きな母集団にアプローチしたい企業におすすめです。
⑤Meets Company
参照:https://www.meetscompany.jp
Meets Companyは、合同説明会形式のイベントを多数開催している新卒紹介エージェントです。
イベントの場で実際に企業の代表者と学生がコンタクトを取ってアプローチできることがポイント。
座談会など学生との距離を縮められる機会も多いので、人の魅力や熱意を武器に新卒者を獲得したい企業におすすめです。
まとめ
新卒紹介エージェントは、近年広まってきた比較的新しい新卒採用方法です。
ピンポイントでマッチングしそうな学生を紹介してもらうことができるので、採用コストに余裕がない企業や、知名度の低い中小企業におすすめ。
新卒採用にお悩みの人事担当者の方は、ぜひ新卒紹介エージェントの利用を検討してみてはいかがでしょうか。