外国人が日本で運転免許を取得する方法を徹底解説!

日本に在住している外国人の数は263万人で、今後も増加していく傾向にあります。日本での交通手段は、電車やバスなどがありますが、中でもポピュラーなのは車ですよね。

しかし、外国人が母国で運転免許を取得していた場合、日本で運転することはできるのでしょうか。
当記事では、外国人が日本で運転免許を取得する方法を徹底解説します。外国人が就労するにあたって運転免許が必要となる場合どのようにすればよいかなど、外国人の方本人はもちろん、雇用する側の方も参考にしてください。

海外の免許は日本で使えない?

日本の運転免許が海外で使えないのと同じように、日本でも海外の運転免許は有効とはなりません。主な理由は、交通ルールの違い、右側通行・左側通行の違い、道路標識などの違いなどが挙げられます。

外国人が日本で運転免許を取る方法

それでは、外国人が日本で運転免許を取得するための方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
外国人が日本で運転免許を取得する方法は、大きく分けて以下の二つがあります。

日本の運転免許を取得しない場合

日本の運転免許を取得せず日本で車の運転をするには、まず海外で運転免許を取得し、そこから日本の免許に切り替える方法があります。
その際必要なのが、以下の条件を満たすことです。

・ 取得した運転免許証が有効であること
・ 運転免許を取得した国に通算3ヶ月以上滞在していたこと
・ 切り替えたい地域に住民票があり、在住していること
・ ビザが有効であること

運転免許を日本で切り替える際は試験が必要ですが、取得した国によっては免除される場合もあるため注意しましょう。また、運転免許証は身分証明書としても強力なので、必ず住んでいる地域で免許の切り替えを行う必要があります。

なお、切り替える際に試験が免除される国は以下の通りです。

視力テストのみ必要

アイスランド、アイルランド、アメリカ合衆国(メリーランド州およびワシントン州に限る)、イギリス、イタリア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、ギリシャ、スイス、スウェ-デン、スペイン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェ-、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、モナコ、ルクセンブルク、台湾

筆記試験、運転技能および視力テスト

上記に記されていない国、例えば、アメリカ合衆国(メリーランド州・ワシントン州以外)、香港、インド、ブラジル、サウジアラビアなど

日本の運転免許を取得する場合

一方、海外で運転免許を取得していない人は、日本人と同じ方法となります。それは、教習所に通って運転免許試験場で学科試験を受けるか、運転免許試験場で直接学科と実技の試験を受けて合格するという二つのどちらかです。

運転免許試験場で直接学科と実技試験を受ける方が費用は安く済みますが、言語、日本の交通ルールの問題もあり、ほとんどの外国人は教習所に通って運転免許を取得します。短期合宿などを行っている教習所もあり、日本人にとって運転免許の取得はそこまで難しいものではありませんが、外国人の場合は言語の問題などもあるため、教習所選びは慎重に行いましょう。

外国語に対応している教習所は?

調べたところ、外国語に対応している教習所は現在以下の12か所です。
それぞれの対応している言語もご紹介いたします。

コヤマドライビングスクール横浜(神奈川県):外国語教習「英語」
米子自動車学校(鳥取県):外国語教習「英語」
株式会社セイブ自動車学校(静岡県):外国語教習「ポルトガル」
コヤマドライビングスクール石神井(東京都):外国語教習「英語」
コヤマドライビングスクール二子玉(東京都):外国語教習「英語」
コヤマドライコヤマドライビングスクール秋津(東京都):外国語教習「英語」
武蔵鏡自動車教習所(東京都):外国語教習「英語」
海部自動車学校(徳島県):外国語教習「中国語」
コヤマドライコヤマドライビングスクール成城(東京都):外国語教習「英語」
城野自動車学校(福岡県):外国語教習「中国語」
中部日本自動車学校(愛知県):外国語教習「英語」
麻生自動車学校(北海道):外国語教習「中国語」

このように、在住外国人の数に対して多言語対応の教習所の数は多くありません。なお、東京・福岡・北海道に多いのは、東京は単純に人口が多いから、福岡・北海道は国際線や中国人留学生が多いからであると考えられます。

外国人が運転免許を取得する際に必要な書類

実際に、外国人が運転免許を取得する際に必要な書類はどのようなものがあるでしょう。
それぞれのパターンごとにご紹介いたします。

日本の免許を取得しない場合(海外免許から免許を切り替える場合)

・申請書(試験場にあります)
・写真(3×2.4cm)×2
・本籍(国籍)が記載された住民票1通(コピー不可)
・在留資格、パスポートなどきちんと身分が分かるもの
・有効な外国免許証
・外国免許証の翻訳文(大使館、領事館の領事またはJAFで翻訳したもの等)
・外国免許取得後、取得した国に通算して3ヶ月以上滞在していたことが確認可能なもの(パスポート、法務省発行の出入帰国記録等)
・通訳人(日本語が話せない場合)
・手数料

外国人で運転免許を受験する場合

・住民票の写し(発行日から6か月以内のもの)
・身分を証明する書類(パスポート、在留カード、特別永住者証明書等)

外国人の学科試験は英語?日本語?

外国人が日本で学科試験を受ける場合は、英語なのでしょうか、日本語なのでしょうか。いくら運転技術があっても、問題の意味を理解することができなければ試験に合格することができませんよね。

外国人は、もちろん日本語で試験を受けられますが、各都道府県では外国語で試験を受けることのできる場所が設けられています。
対応している言語は英語、中国語、ポルトガル語の3つが多く、他の言語には未対応なのが現状です。なお、都道府県によっては対応していない言語もあるため、注意が必要です。自分の住んでいるエリアどの言語に対応しているかは、事前にしっかり確認しておきましょう。

また、この3つの言語が選択肢として用意されているのは第一種運転免許と普通仮免の二つであり、原付の免許は英語以外に対応しているところとしていないところに分かれています。
バスやタクシーの運転手など、仕事のために第二種運転免許を取得したい人は日本語で学科試験を受ける必要があります。

まとめ

日本語をしっかり理解できないと、外国人が日本で運転免許を取得するのは難しいのが現状です。教習所に通うにもお金と時間がかかるため、海外で運転免許を取得してから日本で切り替えるという人が多いです。

しかし、海外の免許から切り替える際は、条件があるためそれにしっかり沿う必要があります。

また、日本で運転免許を取得する場合は、最低でも英語か中国語のどちらかの読み書きができないと筆記試験が難しくなるため、勉強し習得しておく必要があります。地域にもよりますが、長期在住になるほど自家用車を持っていたいという人が多いですし、仕事で運転免許が必要となる場合もよくありますので、日本語が話せない人でも対応できる教習所を調べてみるのも良いでしょう。

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